【園長ブログ】日本の子供達の読解力が低下しているという話

先日、多くのメディアで取り上げられていた日本の子供達の読解力が下がっているというニュース。

まあ、初めて聞くような話ではないですね。スマホの影響が、とか、本を読まなくなったからだ、と、いう意見もセットでよく聞きますが、大事なことですから大人たちが全員でしっかりと考えていかなければいけない話だと思うのですが、

この手の話を聞く時に思うことが2つあります。

 

まず、読解力という言葉がそもそもふわっとしていて、具体的によくわかりにくくないでしょうか。

辞書を引くと、例えば「文章を読んで、その内容を理解する能力」とありますが、「内容を理解する」というのもどの程度のものが求められているのか、人それぞれの定義が曖昧なのではないかなと思うことが一つあります。

このように大きな問題を議論する場合、言葉の定義に対しての共通認識がしっかりないと議論のポイントも定まらない。

 

もう一つは、こういう話になると、「もっと読書をするべきだ」「長い文章を読む時間をとらなければいけない」という解決策が提示され、もちろんそれ自体に何の異論もないのですが、よく「英語やプログラミング等色々なことよりも読解力を優先させるべきだ」という意見もあり、それはそれで違うのではないかなと個人的には思います。

二者択一なのでしょうか、と思ってしまいます。もちろんそれを唱える人も、英語を0にするとか、プログラミング教育を0にする、というような極端な考えではないのでしょうし、もちろん学校でも家庭でも時間は有限ですから、何かを足せば何かを減らさないといけないという原則は存在します。

ただ、次世代に必要とされる人材を育てていく上で、それぞれ重要なスキルですから、結局は全て上手くバランスをとって、ということに尽きてしまうのかもしれません。

 

少し話がそれますが、先週末ある知人と「『コミュ力』がある・ない」という話をする機会がありました。いわゆるコミュニケーション力、のことですが、「コミュニケーション力」という言葉も「読解力」と並んで、具体的にそれが「何をどうする力(スキル)」なのか、定義の共通認識があるかというとそれも少し疑問だなとその時は思っていました。

なので、コミュ力と読解力を合わせて、自分なりの定義を考えてみました。

あくまで私個人のまとめですが、コミュニケーション力も読解力も5W2Hで考えるとわかりやすいのではないでしょうか。

 

5W2Hはよく言われるところの
Who 誰が
What 何を
When いつ
Why なぜ
Where どこで
How どのように
How much どれくらい

のことですが、これらを的確に伝えたり聞き取ったりする力がコミュ力なのではないか、また、その要素を書かれている文章から上手く読み取ることが読解力なのではないか、という現在のところの結論にいたりました。

 

コミュ力がある人はこれらの要素を的確に伝えたり、相手から口頭や電話やメールなどで届く情報の中からこれらの要素を的確に抜き出して理解することができる。

逆にこれらが不十分だったりどれかの要素が抜け落ちたりすると、コミュ力がない、とか、空気が読めない、と言われてしまう。

 

例えば、そもそも何を伝えるか=whatのところで誤ってしまうと少し初歩過ぎる過ちですが、

言ってることはいいことを言ってるし正しいのに、直接口頭で言わないといけないことをテキストメッセージなどに頼りすぎてしまい、誤解を与えたり熱量が上手く伝わらなかったりする (「what=何を」は合っているのに「how=どのように」を的確に選べない)

とか

正論を言っているのに「え?今ここで、このタイミングでそれ言う?」と周りから突っ込まれてしまう(「when=いつ」「where=どこで」を的確に選べない)

というような部分が、その人はコミュ力があるのかないのか、を分ける部分ではないかと思います。

 

読解力もこれにあてはめて、文章から5w2hを抜き出す力、というように考えることもできると思います。

もちろん特に少し複雑な文章になると、whyの部分の発展で、物事が起こる因果関係などを正しく読み取る、であったり、複数の事象のwhenを時系列を整理して捉える、であったり、さらに高いレベルの5w2hを理解しなければいけなくなり、色々な事柄を頭の中で「整理する力」も問われるのかもしれません。

ですが、基本的に文章から上手に5w2hを読み取ることができれば、読解力があるということになるのではないでしょうか。

 

最後にもう一つ、5w2hに加えてコミュニケーション力でも読解力でももう一つ重要な要素として、自分の感情を上手くコントロールしたり、相手の感情を上手く察したり、ということも必要なのかなとも思います。

思い出してみると、国語教科の問題でも「予想できる主人公の気持ちを述べなさい」というような問題もよくありました。

コミュ力においても、感情のコントロールが上手にできないと物事の5w2hを的確に選択することができなくなることもよくあり、そういう人はえてしてコミュ力が低いなんて言われてしまいがちです。

 

なので、5w2hにfeelings(感情)を加えて、

コミュ力は、5w2h1fを上手く取捨選択して伝えたり、相手のメッセージから5w2h1fを上手く受け取ること。

読解力は、書かれている文章から5w2h1fを上手く抜き出して整理すること、

とりあえず今日のところは自分の中そんな風に整理しておきます。

そして、次に大事なことはその力はどうすることで磨かれるのか、ということですが、これは引き続きもう少し考えをまとめていきたいと思います。

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