小1が英検2級合格 辞書なしで多読、自作の問題で対策https://t.co/uoVhTAiH9B
日本英語検定協会の英検2級に、大阪府泉佐野市の小学1年生の田中アンジーさん(7)が合格した。高卒程度のレベルが必要で、同協会の担当者は「小学1年ではかなり難しいことで、相当勉強に取り組んだ結果だと思う」。
— 朝日新聞名古屋編集局 (@asahi_nagoya) February 18, 2021
ご覧になった方も多いニュースかもしれませんが、小学校1年生で英検2級に合格されたとのこと。当該のお子様は本当に素晴らしいですね。おめでとうございます。
合格されたことももちろん素晴らしいのですが、その勉強方法が私はとても理想的だなと思っています。勉強方法、というよりも、記事によるとご本人は読書が大好きということなので、もはや勉強だとは思っていないかもしれません。
多くの文章を読むということが言語を覚える、使いこなせるようになる、ことにおいてはとても大切です。機械的に単語やフレーズに触れているだけでは、本当の意味で使いこなせる語彙にはなりません。
知らない単語の意味を辞書で引いたり、わかる人に聞いて教えてもらうことも決して悪い事ではありませんが、そうではなくて前後の文脈から推測して想像しながら覚えていく、ということもとても大事なスキルです。
言うは易し行うは難しで、それをするためには沢山の文章を読む必要があります。
知らない単語に出会ったら、前後の文脈からその意味を想像する。でも一度その単語の意味を想像しただけではすぐに覚えることはできませんから、何度も何度も色々な単語においてそのプロセスを繰り返すことが必要です。
一度想像して読み進めた単語が、また違う文章の中で出てきた。前回の想像を当てはめてみて上手く整合性がつけば、その想像はより確信された知識に近くなりますし、前回の文脈とは違って想像した意味が合わなければ別の意味もあるのかな?と想像してその場はそれで読み進める。
そんなプロセスを経る事で、語彙が増えていきながら、また、知らない単語の意味を推測するその推測自体の精度も上がっていく。その流れでより難しい文章を読めるようになっていくのが、本当に理想的な上達方法だなと思います。
もちろんそのためには、沢山の文章を日々読むための時間や、そのための意欲の持続、そもそも読むことが苦にならず楽しむことができるという性格の醸成、楽しく読める題材の選択などが必要になってきますが、本当に言うは易し行うは難しなのですが、この記事の子は、周囲の環境や周りの皆さんの働きかけ、本人の性格などが上手くマッチしたことで素晴らしい成長を遂げているのだと思います。
そもそも親が外国出身だから環境が違う、とか、年齢が早すぎる、とかということで、目の前の子供の可能性を否定したりすることは簡単ですが、このお子さんのように全てのピースが完全に揃う環境は作れなくても、できることからできるタイミングで始めていく、ということをやっていくということが大切だと思います。
私達としてもそのような環境づくりのお手伝いを全力でやっていきたいと思います。
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